2014年12月03日

一部の2型糖尿病患者に運動療法の効果なしの可能性

2型糖尿病患者の15〜20%の人では、ある種の遺伝子が日常的な運動による血糖改善効果を妨げる可能性があるという事が、米フロリダ病院および米サンフォード・バーナム医学研究所(オーランド)のLauren Marie Sparks 氏らの研究結果から示されたそうです。

糖尿病診療に携わる医師の間では長く思案されてきた事実らしい。

食事療法と運動療法は血糖コントロールの両輪と言われて久しいのですが、その内の1つに効果が見込めない可能性があるというのは実に厄介ですねぇ。

【以下はヘルスデージャパン記事から転載】

米ノースショア-LIJショセット病院体重管理センター(ニューヨーク州)Maria Penaセンター長は、「われわれは長年、運動がインスリン抵抗性の改善に役立つという印象を持ってきた。しかし実臨床で目にする患者間での体重減少や運動、代謝プロファイルの差には戸惑いも抱いていた」と同研究の背景を説明する。

「例えば、1日おきに30分歩いて体重が15ポンド(約6キロ)減った人ではHbA1c値が有意に低下するのに、その2倍の運動をしても同様な成果が得られない人がいるのはなぜかという疑問だ」と同氏。

検討でSparks 氏らは、2型糖尿病患者における運動の効果について検討した臨床試験について調べた。同時に、同じテーマについての遺伝的研究と動物研究についても調べた。

その結果、2型糖尿病患者の15〜20%では、運動は血糖値の改善やインスリン感受性の上昇、脂肪燃焼に関する身体の能力の向上にはつながらないことが明らかになった。

「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」オンライン版11月20日号に掲載された論文によると、動物研究および遺伝的研究の結果からは、2型糖尿病患者でみられるこうした“運動耐性”は遺伝的なもので、世代間で継承されることが示唆されたという。

Sparks氏は同誌ニュースリリースで、「肥満と運動不足は2型糖尿病の2大危険因子であることから、糖尿病の予防と管理のために医師は運動その他の生活習慣介入を勧めることが多い。実際のところ、大半の患者は運動療法によって血糖改善の便益が得られる。しかし少数とはいえ無視できない数の患者では、遺伝子のせいで代謝面の改善が得られないことが、われわれの研究からは示唆された」と解説。

さらに、「どの患者で運動プログラムが有効で、どの患者ではそうでないについてはさらなる研究が必要だ。現在わかっている情報からでも、運動の便益が最大限得られる患者に対しては特定の介入と治療が行えるし、運動が奏功しない患者についてはその助けとなる新たな治療アプローチを考えることができる」と述べている。

この結果について、米マウントサイナイ糖尿病センター(ニューヨーク市)のRonald Tamler氏は、2型糖尿病患者は日常的な運動を中止するべきという意味ではまったくない点を強調。

「私の臨床経験では、人によって奏功する運動の種類は異なるものだ。その患者に合った種類の運動を適切な強度で実践してもらうことによって、糖尿病治療薬を減らすことができた症例を何度も経験している」と述べている。



posted by グルメ | Comment(0) | ■ 運動療法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

▲ページの先頭へ

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。